昨日のしょこトラに続き、今日も「子どもの樹ネットワーク福岡」オンラインセミナー&交流会で考えさせられたことについて書いておきます。
人権について、後藤弁護士から有意義なお話をたっぷりお聴きした1時間強のセミナー。その後、休憩もはさまないまま、交流会(質疑応答の時間になったのですけど)。その中で印象的だったのは、
・学校は目を離すとすぐ戻る
後藤弁護士のお話にもあった、この現実に対してどういう対策を講じればよいか、という質問でした。
前半のセミナーの中で、後藤弁護士がお話された、子どもたちのために長い時間をかけて変えてきたことが、たとえば管理職が変わっただけで、一瞬で元通りになってしまう、という事例を受けての問いかけです。
その問いに対する後藤弁護士のお答えは、
・声を上げ続けること
でした。
「校則の見直しについては、生徒の意見を取り入れること、合理性を欠く校則は考え直すこと」、教育委員会はすでに学校にこう通達しています。けれど、それが現場で周知徹底されていないのが実状です。
教職経験のある参加者からも、
・保護者が声を上げることには大きな意味がある。おかしいと思っている教師も、その声で動きやすくなる。
とのご意見をいただきました。
後藤弁護士は続けてこうお話しされました。
・現在の学校はすでに制度疲労を起こしている。前例踏襲主義を見直し、理不尽なことに耐える人間を育てるのではなく、理不尽を変えていくことに注力することが大事。
逃げるな、立ち向かえと言われ続けてきたけれど、実は大事なのは「逃げる力」。逃げる力を育てることは生きる力を育てること。教師には、自分が学校が好きだった人が多いので、この制度疲労に気づいていない。不登校や非行が、自分を守る行動であるという視点を持てると見えてくるものも違ってくるし、その後の子どもたちとの関係性も変わるはず。
さらに、後藤弁護士はこんなこともおっしゃいました。
・校則はいらない。でも、もし自分が校則を作るなら、たった一つ
「私たちは幸せになる権利がある。」
これを掲げたい、と。
「幸せになる権利」、そう、それこそが「人権」ですよね。
さなトラ 藤野早苗