海で過ごしたこと
2019年 06月 14日

ある夕方、釣りに行きたいとお兄ちゃんが言う
経験のない夫と私は少し驚きつつも
海に向かって出発した
お兄ちゃんは珍しくいろいろ話をしてくれる
釣りは前に友だちに連れて行ってもらったらしい
釣り具屋さんでは餌を考えながら選んだ
波止は私たちだけだった
釣糸を二本、海に垂れた
もうすっかり夜になっていて
海が暗く広がっていて
でもとても静かで穏やかで
私たちを包む
弟くんはあっちの竿をのぞいたりこっちを見たり
一時間ほどたって
おにいちゃんは一匹のアナゴを釣り上げた
これから初夏に向かおうかというところ
釣果はたったそれだけなんだけれど
私たちには快挙に思われ
おにいちゃんもまんざらではなさそうで
それはありがたくてんぷらとなり
私たちの胃袋におさまった
中学3年生だったお兄ちゃんの独立運動はこれから激しさを増していくのだけれど
その中で釣りはお兄ちゃんのささやかで大切な時間となり
彼が小さな魚を幾許か釣ってくるたび、私はてんぷらにするのが常になった
ひと時海に遊んでもらった
他愛ないけれど
いとおしい記憶
くにトラ 鈴木久仁子
本日、アガパンサスカフェを開催します♬
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(ユニクロ前、長尾1丁目バス停そば、
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