このバッグが好きすぎる理由
2019年 05月 19日
このバッグに支えられる毎日。
5年前。やんちゃな長男を怒濤の格闘のすえ寮のある高校に送り出した後、次男の不登校が本格化しようかという頃だった。私はかなり疲れ鬱屈していた。
ある日の新聞広告にアイリッシュダンスのコンサート。見た途端、これ行きたい、行かねばと思った。
アイリッシュダンスはよく知らない。けれどもエネルギッシュな何かを想像させるその広告は、私を強烈に引き付けた。はじけたい!誰か支えて!
お昼間の公演だった。チケットを見せてフロアに入ると、関連グッズがたくさん売られている。買い物はするまいと決めて通り過ぎようとした。と、売り場の一角で可愛いトートバッグを見つけてしまった。女の子のダンサーが一列になってタップを踏んでいる。いやいやいかん、見ないようにと急いで座席に座る。
圧巻のアイリッシュダンス。力強いバイオリン、息つく間もなく次から次に繰り出されるタップダンスに、私はおそらく目を見開いたまま、呑まれていった。エネルギーの塊が直撃する。楽しい!解放感!
頭が真っ白になるようなこれは感動というのか、衝撃というのか、それとも恍惚か…を受けつつ、私はコンサートを堪能した。
プログラムが全て終わり会場を出ようとしたとき、再びあのトートバッグが目に入った。いったん通り過ぎたのだが、興奮が蘇る。後ろ髪ひかれるままUターンして、その一つを求めた。
バッグを携えて外に出ると、日差しがまぶしかったのを覚えている。
このバッグと不登校の親の会に行った。不登校や引きこもりに関する本を入れて持ち歩いた。いつもいつも使ったので、持ち手も底の部分もボロボロになった。けれど自分で修理するのは難しすぎる。諦めかけていたのだが、ついこの間修理してもらえるところが見つかった。そのお店の方は私の気持ちを汲んで、あれこれ考えて工夫してくださった。ありがとうございました。
もう少し私と一緒にいてくださいと祈りつつ、今日もバッグを肩にかける。
くにトラ 鈴木久仁子
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