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「もとのいのちにつながろい」~ヒューマンライブラリーの「本」になりました~

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「もとのいのちにつながろい」というテーマのもと、2月23日土曜日、ヒューマンライブラリーの「本」の一人(冊)として、浄土真宗本願寺派、福岡教区仏教青年連盟主催のリーダー研修会にお招きいただきました。



「ヒューマンライブラリーは、2000年にデンマークではじまり、世界中でおこなわれている取り組みで、『生きている図書館』とも言われています。障がい者や性的少数者(LGBTQ)、難病を抱える人やその家族の人など、様々な立場の少数者の人を通して、差別や偏見を少しずつ提言し、相互理解を深めることを目的としています」(研修レジメより)



この日の「本」役になった方々は、子どもの本専門店エルマー代表の前園敦子さん、NPO法人「抱樸」事務兼「生笑一座」マネージャーの奥田智子さん、「生笑一座」代表の西原宣幸さん、トランスジェンダー当事者の方、農家「ともはぐ」の森山茜さん、と私の、全部で6人(冊)。私は、不登校の子どもの家族としての経験を語りました。



「読者」(参加者)は「司書」役のリードのもと、希望する「本」の前に座ります。一方、「本」役の人は、一回当たり34人の前でお話しをします。30分を1セッションとし、「本」が体験を話したり、「読者」と話し合ったりするのです。30分経ったら読み手は、次の「本」の前に移動します。

これが5セッション繰り返されました。この日の「本」役は6人。「読者」はあら、一冊、読めないですね。残念。



つまり私はこの日自分の体験を、「読者」が交代しながら5回、お話をしたのでした。

そして、話したり、質問を受けたりするうちに、すっかり忘れていたことがひょいっと顔を出して、ああ、そういえばこのころこんなことがあったとか、こんな気持ちだったとか、それから、私自身に偏見があったことに改めて気づいてしまったりしました。



少しずつ内容は変わってしまうのですが、少人数の前だと、私が伝えたいことが伝えやすいような気がしました。そして、読み手の方も思ったことを素直に話してくださるようで、楽しかったのです。

「読者」にあるかもしれない壁を取り除くのが、もともとのヒューマンライブラリーの目的のようですけれど、「本」になった私自身も内省が深まったように思います。




ブログのタイトルにあげた仏教青年連盟の今年の研修テーマの言葉は、水俣病患者・遺族の緒方正人さんの著書『チッソは私であった』のなかに出てくる言葉だそうです。

「水俣病の原因企業であるチッソと裁判で戦ってこられた緒方さんは、ある日、自らもまたチッソが作るプラスチック製品を使っていることに気づきます。そこから加害・被害という立場を超えて、おなじいのち同士としての地平に立ち返ろう」(研修レジメより)として呼びかけられたのがこの、「もとのいのちにつながろい」なのだそうです。


おなじいのち同士としての地平…そう、私たちはつながっているんですよね。

けれども私たちはついそれを忘れてしまいがちなような気がします。忘れて生みだされてしまうのは、分断や壁なんだと。ハッとしました。



私自身が「本」をさせていただいたことに感謝しつつ、「読者」にもなりたかったなあと、思いもしたのでした。


研修が終了したのちの懇親会も楽しかったです

仏教青年連盟のみなさま、お世話になりました。

ありがとうございました。


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くにトラ  鈴木久仁子


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by sacfa2018 | 2019-02-24 07:35 | 出会い | Comments(0)

不登校当事者に伴走するボランティア「咲くふぁ福岡」です。当事者の話す会「アガパンサスカフェ」もやってます。


by sacfa2018
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