似たもの同士【21】〜私は彼と同じ〜
2018年 11月 20日
初めは彼には黙っていましたが、高校に入ってからは一緒に行って、医師と話そう、カウンセラーに相談しようと提案していました。しかし彼は動きませんでした。
大人を敵視していたのかもしれません。
医師は初めから、私の話を聞いて、次男は発達障害だろうと思われていたようですが、本人が来ていないので断言はされませんでした。
その代わり言われたのが
「この子は日本の学校には合わないんです」
ということでした。
高校に入って、そこでまた不登校になり、休学することになった時言われたことが
「彼にとってハードルの高い高校を選んでしまったねえ」でした。
そうなのです。彼自身が選んだことですが結果的にそうでした。
そして、私が退学を考えている、と言った時、「私は彼にまだ会っていないけれど、息子さんは発達障害で、アスペルガー症候群だと思いますよ」と言われたのでした。
「いろいろトラブルがあったとしてもそれは育て方が悪いということではないからね」
とも言われました。
今から10年近く前の話で、ようやく「発達障害」という言葉が世の中に出回り始めた頃でした。
私はそのとき本当にほっとしました。
ああ、そうなのか、やっぱり。
それならそれで、手かがりがあるんだ。
彼を理解するための手かがりが。
その時はそう思ったのですが、後々、何を言ってるんだ…と自分で自分を笑いました。
アスペルガー症候群について、いろいろ調べていたら、自分に当てはまることのなんと多いことか…
私も同じではないか…
それなのに、彼を理解できなかったなんて、本当に情けない親でした。
まあそういう、視野の狭さも特性のひとつといえるのかもしれませんが。
そういえば私も、彼と似たような状況になったことがある…それも一度ではない。
それでもなんとか、ここまでやってこれている、どうにかなるはずだ、と思いました。
彼を理解することは、私自身を見つめることでもありました。
自分のこだわりの強さ、感情の激しさ、敏感すぎるところ、鈍感なところ、それが微妙におかしな方向を向いてしまったことで、子どもたちにきつい思いをさせてしまっていたのだと思い至りました。
私の気質を思い切り受け継いでしまった次男が、3人の中で最もきつかったのだろうなと。
似たものどうしは、ぶつかると大変なことになるけれど、理解しあえれば、最強の同士になるはずだ。
そう思いました。
彼自身に告知されたのは、その後しばらくして実際彼が通院するようになってからのことでした。
〜明日に続きます〜
しょこトラ