スポーツと暴力と軍隊式

最近、スポーツ界が暴力問題で大揺れです。

厳しい指導イコール暴力指導。
私が中学生の頃はそれが当たり前の世界でした(昭和50年代の話です)。
先生が生徒に授業中ゲンコツ、定規でたたく、チョークを投げつける、などなど目の前で毎日のように行われていました。
卒業式の後に、嫌われていた教師が卒業生に殴られたらしい、などということも聞きました。
暴力を容認する場では教育は成り立たないことがわかると思います。
今思えばなんと恐ろしい時代だったことでしょう。

私はバスケット部でしたが、練習はそれはもう厳しいもので、先生からのビンタは当たり前、タラタラしていたらバケツの水をぶっかけられる、などものすごいやり方でした。
しかしあの頃は、誰もなんの不思議も感じていませんでした。
県で優勝するような強豪チームだったので、それで相殺されていたのかもしれません。
強くなるための儀式のようなものだと錯覚していたのでしょう。
ただ、一言でまとめるとすれば、私は中学での部活動は楽しかったのです。
苦しかったけれど、いじめなどなかったし、バスケットボールというスポーツそのものが大好きでした。試合にはちらりとしか出してもらえなくても、不満に思ったことはありませんでした。
結局それは一種の洗脳状態だったように思います。
d0378078_21575804.jpeg

私は高校でも同じくバスケット部に入りましたが、そこでびっくりしました。
先生も部員も楽しそうに練習していたからです。
中学校の時は、休憩時間以外で笑うなどありえない話でした。

しかし、その高校が弱小チームだったわけでもなかったのです。優勝は無理でも、そこそこ県大会で勝ち進んでいくのです。

そこで私が思ったことは、「なんだ、ビンタされながらやらなくたって強くなるんじゃんか、笑いながらだって練習できるんじゃんか」ということでした。

気が楽になったなあ。ますますバスケットボールが好きになりました。
メリハリのある練習に取り組むことで、スポーツの楽しさも、厳しさも、生徒が自主的にわかっていくのでしょう。

平成も終わろうとする今から振り返ると、あの頃は終戦からまだたいして時間が経っていなかったのだ、と思います。
殴って頑張らせるというのは、軍隊式。
そんな指導を、当然のように受け入れる子ども、そして保護者。
何が正しいのか、何が大事なのか、考えられなかったのだと思います。

ところが、そんな指導が今の時代、実はまだまだ残っているというのが、信じられない気持ちです。

運動部だけでなく、学校の中でも、言葉で押さえつけるのは、軍隊式でしょう。
集団でかっちりやるのが一番、ということの息苦しさを子どもが感じることは、なんの不思議もないことです。

楽しい、と思えるのがスポーツ。
暴力とは一番離れたところにあるはずのものが、スポーツ。

テニスの全米オープンで優勝した大坂なおみ選手はコーチが変わって「練習が楽しくなった」ことを強くなった理由の一つにあげていました。

スポーツ界の暴力問題でうんざりしていた時に、本当にうれしい、さわやかなニュースでした。

そういえば昔は、練習中水を飲むな!と言われていましたね。
今ならパワハラどころか虐待です。時代は変わる…はずなんだけど、妙に変わらない部分があるのはどうなんだろう。

d0378078_21582233.jpeg
井上雄彦『SLAM DUNK』より画像お借りしています。


実は体育会系だったしょこトラ 水元晶子

咲くふぁ福岡 HPもご覧ください。
http://sacfa.yubunsuzuki.com/

[PR]
by sacfa2018 | 2018-09-13 00:07 | 部活動 | Comments(0)

不登校問題当事者であった経験からその時のこと、またこれからのことを日々綴っていきたいと思います。


by sacfa2018
カレンダー