
くにトラです。
お兄ちゃんにとって、中学校とは何だったのだろうかと思います。
そして私は「彼の」中学時代をどのように「させたかったのか」。
なぜ行きにくかったのか、いや、生きにくかったのか。
最初は行かないと言いつつ、
式開始直前に自宅をふいと出て、学校に向かったお兄ちゃん。
ほとんど剃ってしまっている眉毛を美術の先生に
濃くやわらかな鉛筆で美しく描き足してもらい、
体育館で名前を呼ばれると、
「ウス!」と
ドスを利かせて壇上に上がり、
一同をたじろがせつつ
卒業証書を受け取りました。
ここにも一工夫必要だったか。
最後のホームルームの時、担任のT先生から、
クラス表彰状をいただきました。
授賞理由は「逃げ足が速かったで賞」。
穏やかな笑いに包まれました。お兄ちゃんは照れくさそうでした。
諦めずにお兄ちゃんと、そして私たち家族に向き合ってくださったT先生の、
心からの
はなむけの言葉だと思いました。
かつて保育園の園長先生がお使いになった
「ニンキョウ」という言葉に、
私は今も怖れをぬぐえませんが、
そういうものが、なるほどお兄ちゃんにあるかもしれないと
彼の中学道を見てきて、わかるような気がします。
どうせゴリゴリ育つんだったら、
枠なんか取っ払ってたらよかったんだけどね。
…とても難しかったし、
今も悩みます。
…私の持っている「枠」とは?
なかなかね、試行錯誤は続きます。

アガパンサス日記(ダイアリー)は、毎日更新です
ホームページもご覧くださいませ♬